〒501-0561 岐阜県揖斐郡大野町牛洞496
介護職としてのキャリアを考えるなかで、介護講師という選択を視野に入れている人もいるのではないでしょうか。
いきなり本業で挑戦するのは勇気が必要ですが、副業ならチャレンジしやすいですよね。
今回の記事では副業介護講師の仕事について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
介護講師と一言でいっても、講義をする場所によってさまざまな働き方があります。まずは、介護講師の仕事について見てみましょう。
介護講師とは、介護福祉士養成校や福祉系高校などの学校や、実務者研修・介護職員初任者研修といった研修の場で介護に関する知識や技術を教える職種です。
介護職を目指す人たちに対して授業をおこなます。
介護についての豊富な知識や経験が必要なため、介護福祉士として5年以上の実務経験を有することが講師になるための要件の一つです。
介護についての知識や技術を備えているだけでなく、他にもさまざまなスキルが求められます。
まず必要なのが、わかりやすく人に伝える力です。講義の内容や話し方、教材の選択などを工夫し、効果的に授業を進める能力が必要になります。
また、コミュニケーション能力も大切なスキルの一つです。
介護講師が行う授業は、淡々と講義内容を進めるだけではありません。
フィードバックや質問対応など、さまざまな場面で受講者との対話が必要です。
個々に合わせた成長をサポートできるように、積極的に受講者とコミュニケーションを取ることが求められます。
副業で介護講師をやるメリットは、今すぐ転職を考えていなくても今後のキャリアチェンジを考えるきっかけにできることです。
介護の仕事はハードなので、腰を痛めたり体調を崩したりする方が多く、退職を余儀なくされる方も少なくありません。
仕事が続けられなくなった時に、介護講師として「教える」仕事を選択肢の一つにできるでしょう。
講師としての適性が分からないまま仕事を辞めてしまうよりは、副業で一度チャレンジしてみるのがおすすめです。
また、今まさに現場で働いているからこそ、受講生たちにリアルな情報が伝えられる点もメリットです。
現場を離れて何年も経つ講師の話より、現役で活躍する講師に興味を持つ受講生も多いでしょう。
逆にデメリットとしては、受講生に理想と現実のギャップをどう伝えるのかは難しいところです。リアルな現場の姿の伝え方に頭を悩ませてしまうことはデメリットかもしれません。
ここからは、副業として介護講師を始める方法を確認していきます。
介護講師として講義をおこなうには、資格要件が定められています。
それぞれの資格要件は以下のとおりです。
介護福祉士養成校には、専任教員として勤務するほかに、非常勤の一般教員としての働き方があります。
副業で働く場合は一般教員に該当し、専任教員のような資格要件が定められていません。
学校側が認めれば講師として活動することができます。
ただし、一般教員も担当するカリキュラムについては相当の知識を有する者でなければならないため、養成校が定めている資格や経験年数が求められるでしょう。
介護講師の資格については別記事にてさらに詳しく解説しています。
副業での介護講師は職場の就業規則で禁止されていなければ可能です。
仕事を探す際は、求人サイトやハローワークで探したり、養成校や研修の実施主体に問い合わせるのが一般的です。
応募する際には、講師としての要件を満たしていることはもちろん、自分の資格・経験・得意なことなどを売り込まなければならないため、経歴などをまとめた資料を用意しておくと良いでしょう。
また、副業の介護講師は資格がなくても働ける場合がありますが、仕事を獲得するためには資格やスキルを身につけておいた方が有利です。
たとえば、実務者研修の教員になるためには「実務者研修教員講習会」の受講が必要ですが、事業者によって異なりますが、概ね5万〜10万円程度の受講費用がかかります。
特に副業の場合は会社からの補助が期待できないため、講師としてのスキルアップにかかる費用を自身で捻出しなければならない点には注意が必要です。
介護講師として成功するためのポイントもチェックしておきましょう。
本業と講師業をうまく並行するためには、効果的なスケジュール管理が重要です。
養成校の授業スケジュールや研修の開催日程などはあらかじめ決定されているため、自分が担当する講義に合わせて休日が取得できるようにうまく調整しなくてはなりません。
特に介護職の方は、本業がシフト勤務で不定休の方も多いでしょう。
早めに希望休を伝えておかなければ、休みの希望が通らないことがあるかもしれません。
研修は頻繁に開催されるものではないため、うまく予定を合わせなければ講義を行うチャンスを逃してしまいます。
できる限り多くの場数が踏めるように、スケジュール管理をしっかりおこなうことが成功のポイントです。
介護職を目指す人たちへ正しい介護技術と知識を伝える介護講師には、継続的な学びとスキルアップが欠かせません。
日本は少子高齢化によりさまざまな問題に直面しており、国の施策や制度がどんどん変化していきます。
介護保険法も3年に1度のペースで改正されるため、介護講師としては常に最新の情報をキャッチしておかなくてはなりません。
また、講師として必要なスキルにも挙げた、効果的に授業を進める能力や質問対応力などもブラッシュアップしていくことが大切です。
わかりやすい授業や気持ちの良いコミュニケーションで受講生から信頼が得られれば、講師として求められる存在になれます。
本業の介護職と並行して、講義の準備や新しい知識の習得などおこなうのはハードに感じるかもしれません。
しかし、継続的な学びこそが他の講師と差をつけ、成功に結びつけるポイントになります。
ここからは小森塾代表の経歴と共に体験談をご紹介します。
私自身は副業として介護講師をしていた期間はありませんが、介護講師としてデビューしてから2年間ほどは仕事として安定しない時期がありました。
しかし、スキルと経験を積み重ね、講師業や介護関連の仕事を中心に複数と契約し、今では合同会社の小森塾の代表として介護講師育成事業にも取り組んでいます。
今回の記事では、副業としての介護講師について解説しました。
介護職の方には、収入を増やしたいという理由で副業を考える方が多いかもしれません。
介護講師は、これまで培った介護の経験を活かしながら副収入が得られる魅力的な仕事です。
副業で得た、人に教えるスキルやコミュニケーション力は本業にも還元できます。
人に教える仕事に興味がある方は、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。