〒501-0561 岐阜県揖斐郡大野町牛洞496
7月中旬に自身5冊目の本が出版になります!!
現役時代や、介護講師となって出会った
カッコいい介護職さんをモデルにしたエピソードや、講義で話している内容をまとめた本になります。
その中の1つ
恩師とのエピソードを試し読みで開放します。ぜひ御覧ください!!
20歳の頃の介護実習。
認知症を有され
夜間放尿
不眠
異食行為
のある御利用者Sさんを担当させていただいた。
(この表現は使いたくないのですがあえて)
当時の実習では
担当の方のアセスメントを行い
支援の方法を探る
までを目標としていたように記憶している。
(20年前なので記憶が曖昧)
私の実習日誌や課題レポートには
「夜間不眠をどうするか?」
「放尿の対策は?」
文献で調べたものを書いて
実習折り返し地点の提出日に
学校に提出した。
すると
当時の担任の先生(今でも尊敬する恩師)に
烈火の如く怒られた。
「あなたは誰をみてるの!」
「この人に恋をするくらいに関心を持ちなさい!」
要するに
症状への対策ではなく
Sさんを見なさいよということ。
「恋をするくらい」という言葉は
強烈に覚えている。
夜間不眠の対応策
→日中の活動量を増やす
これは比較的誰にでも当てはまりそうなケア。
何故Sさんは眠れないのだろう
Sさんは何が不安なのだろう
Sさんはどんな人生を生きてきたのだろう
そんなことを実習中に考え始めた時
「恋をするくらい」という意味が
少し分かった気がした。
アセスメントは
高等なテクニックのようで
スタートは難しくない。
「病気や症状」を見るのではなく
「その人」を見ること。
関心を持つこと。
恋をするかの如く
動作一つ一つの意味を
想像すること。
そういえば
介護現場でたくさんのスタッフを見てきたが
かっこいいなと思うスタッフは
とにかく利用者のことが大好き。
恋ではなく愛なのかもしれないが(笑)
恩師から学んだ
貴重な格言である。