アセスメントとチームケア
両輪の関係性

アセスメントとチームケア(入浴拒否編)

 

 お世話になっている事業所での事例。

ある入浴拒否の御利用者。

数日拒否が続いたら

無理やり連れて行き入浴をさせていた。

 

今までの流れや風習を変えたい主任から

「絶対に無理に入浴はさせて欲しくない」

 

それから1ヶ月が経過し

なんとか入浴ができたらしい。

何故入浴できたかは定かではない。

詳しい記録もなし。

 

すごいことなのに。

「なぜ?」が共有できれば次に繋がるのに。

そう思い、この出来事を紐解いてみた。

どうすると良かったのか?

 

キーワードは

【アセスメントとチームケア(共有)】

この2つのワードは車の両輪。

 

 

【アセスメント】

情報収集

現場把握

何故??どうして??どうしたら??

を多角的に分析し

対応策を考える。

 

今回のケースの場合は

何故入浴できないのか?

今まではどうなのか?

拒否する理由は?

温度は?

入浴の認識は?

生活歴にヒントはないか?

排泄は?

等々。。

 

観察のポイントを抑え

何故入れない??

どうしたら入れる??

 

これを考えていくことが

介護の醍醐味。

入浴拒否には理由がある。

それを突き止めることができれば

御利用者もスタッフも幸せ。

 

ただ

入浴拒否については

複雑な要素が絡み合って

「何故?」が特定できないことも。

なので

あの手この手

アセスメントが不十分でも

対応策を順番に試すというのも

ありだと思う。

 

 

【チームケア】

個々がどれだけいいアセスメントをしていても

 

「共有」して

「チームケア」

に落とし込まないと

結局なにも変わらない。

 

これができていないチーム

実は多い気がする。

 

簡単に言えば

チームで集めた情報の細かい部分の集約

→仮説を立てる(〇〇だからかな)

→仮でもいいので対応策を決める

→周知し、実施して記録に残す

→評価と再検討。

この流れをスピード感持ってやることが大切。

 

誰が中心?

主任やリーダー格が

素早くやらないといけない。

これもひとつの「リーダーシップ」

 

 

【冒頭の事例に戻って考える】

この介護施設の入浴拒否の事例。

要因を改めて考えてみた。

 

◎今までは無理やり入れていた。

 その他のケアにも言えることだが

 何故??どうして??

 を考えるアセスメントという概念がなかった

◎アセスメントの概念を教える体制ができて

 なかった

◎スタッフ一人一人は観察はしていたが

 どこか他人事だった。

 誰かがやってくれるわ的な。

◎アセスメント+チームケア

 (ある意味介護過程)の概念がなかった。

◎リーダー格が機能していなかった。

 

おそらく

今回の事象は

「入浴拒否」だったが

その他の事象でも必ずエラーが起きていたはず。

 

逆をいえば、上記を一つ一つ整えていくことが

強いチームの作り方なのかもしれない。

 

私にとって、宝物のような事例となった。

感謝です。

 

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