家族の立場と心理を考える
大切な人のために勉強している?

介護施設に寄せられる苦情やクレームは、年々多様化してきている。

件数のデータは見つけられなかったが、増えているという印象。

何故なのか??

 

介護保険が始まった約20年前と現在では

利用者像もその家族像も随分変わったと言われるし

私もそう思う。

時代も大きく変わった。

 

 ◎利用者や家族の意識の変化

 

約10年前に研修で聞いた話。

簡単にまとめると

一昔前は

「お世話になっているから我慢しよう」

「大変な思いをさせてるから言ったら悪い」

 

今は

「お金を払ってサービスを買っているんだからしてもらって当然」

 

だから

昔よりも今の方が

苦情やクレームが多くなった。

時代の流れだから。

当時はその話に納得していた。

 

現在の私の感覚は少し異なる。

施設の中の人間ではなくなったことも一つの要因だが

祖母が介護サービスを使い始めたのが大きい。

 

 

【家族も知識を持つ時代】

 

「家族さんの方が最近は詳しい」

「あの息子さんはすごい調べている」

現場を離れる直前、現場リーダーや相談員が呟いていた言葉を思い出した。

 

テレビ番組や月刊誌等で

昔よりも今の方が介護の話題を取り上げられるようになった。

我々が勉強してきた専門の教科書よりも

はるかに分かりやすく読みやすい。

そして今はスマホが当たり前の時代。

検索すればどんなことでも

ある程度は調べることができる。

 

つまり

一般の人も

介護の情報に触れやすくなっているということ。

ましてや、大切な人の介護が始まるとなれば

色々なことを調べて勉強する人がほとんど。

 

現場経験だけで育っている介護職より

あらゆる情報に触れて

自分の大切な人を介護している家族の方が

技術は劣っても

知識ははるかに上をいっていることもある。

大袈裟な話ではなく

実際に起こっている現象ではないか?

 

【苦情の原因は知識技術の不足?】

 

最近の家族からの苦情

「お金を払ってサービスを買っているんだから、それ相応の知識と技術を持って、大切な家族をみてほしい」

この中の

「それ相応の知識と技術を持って」を

満たしていなければ

当然想いや要望を言いたくなるのは

お客の立場ならば当然だと思う。

 

それに施設側が名前をつけると

「苦情」「クレーム」になってしまう。

 

もちろん

介護現場における

利用者や家族からのハラスメント問題は深刻である。

研修も必須化された。

時代の流れだと思う。

 

しかし

介護現場のサービスの質の低下に伴う

苦情やクレームが増えているのも

肌感覚かもしれないが

事実なのではないかと思う。

 

※個人的な見解です

お気軽にお問合せ・ご相談ください

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
090-4794-0249