小森塾 実務者研修学則

学則(別表1)

 

スクーリングの時間割

介護過程IIIの時間割は下記のとおりとする。

  1日目介護過程の目的の理解

  2日目ICFに基づくアセスメント

  3日目アセスメントに基づいた介護計画書の作成

  4日目評価演習 手順書作成

  5日目手順書作成 実施

  6日目手順書に基づいた演習

      修了テスト

 

医療ケア研修の時間割は下記のとおりとする。

日程数に関係なく、規定回数(口腔内吸引、鼻腔内吸引、気管カニューレ内吸引、経管栄養、経鼻経管栄養、それぞれ各5回)を修了するまで行う。

 

授業概要

人間の尊厳と自立(5時間)

<到達目標>

尊厳の保持や自立・自律の支援、ノーマライゼーション、利用者プライバシーの保護、権利擁護など基本的理念についての理解を深める

 

1.人間の多面的な理解と尊厳

生活の営みからはじまり、介護職員に求められている人間の多面的な理解について学習します。また、人権の尊厳の意義や歴史的経緯なども学びます。日本における尊厳に関する諸規定の中心は、日本国憲法です。

2.自立・自律の支援

介護における自立、自立支援の意義が中心の項目です。介護職に求められる自立支援とは、どのようなものか、支援の目的や重要性を学びます。

3.人権と尊厳

尊厳を無視した介護の課題、ノーマライゼーションの実現やプライバシー保護などが項目に含まれています。個人情報保護法についても学びます。

ノーマライゼーションとは「障害者・高齢者、健常者などで区別し隔離するのではなく、全ての人がごく普通の生活を送れる社会づくりを実現させる」考え方のことです。

社会の理解Ⅰ(5時間)

<到達目標>

介護保険制度の体系、目的、サービスの種類と内容、利用までの流れ、利用者負担、専門職の役割などを理解して利用者に助言できる

 

1.介護保険制度創設の背景と目的

年齢区分別の人口割合や平均寿命、介護や支援を要する高齢者の増加、家族による高齢者介護の実情などを理解しながら、介護保険が創設された背景や基本理念について学びます。また、これまでにあった制度(老人福祉制度、医療保険制度)などについても触れていきます。

2.介護保険制度の基礎的理解

保険者・被保険者についての概要、保険給付の対象者や保険給付までの流れ、保険給付の種類と内容などを学習します。居宅介護サービスや施設サービス、地域密着型サービスについても、どのような種類があるか理解する必要がありますね。また、保険給付に必要な費用についての項目も含まれています。

3.介護保険制度における専門職の役割

介護職員の役割や他の専門職との連携、役割分担などを学びます。また、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格や介護職との関係性についても内容に含まれています。

社会の理解Ⅱ(30時間)

<到達目標>

・家族、地域、社会との連携から生活と福祉を捉えることができる

・社会保障制度の発達、体系、財源などについての基本的知識を習得している

・障害者総合支援法の体系、目的、サービスの種類と内容、利用までの流れ、利用者負担、専門職の役割などを理解して利用者に助言できる

・成年後見制度、生活保護制度、保健医療サービス等、介護実践に関連する制度の概要を理解している

・地域共生社会の考え方と地域包 括ケアのしくみについての基本的 な知識を習得している。

 

 

1.生活と福祉

家族の定義や構造・形態、ライフスタイルの変化、また、地域とのコミュニティや集団生活、組織の在り方などを学習します。

2.社会保障制度

社会保障の仕組みや目的、必要性、戦後の社会保障の歴史、ライフサイクルにおいてどのように関係してくるのかを学びます。また、年金保険(公的年金、私的年金、国民年金、厚生年金)、医療保険、雇用保険、労働者災害補償保険、さらには社会福祉法の内容も含まれています。かなり幅広い範囲といえますね。

3.障害者総合支援法

障害の種類と定義、障害者自立支援法から障害者総合支援法制定までの流れ、介護給付と訓練等給付のサービス利用について学習します。

4.介護実践に関わる諸制度

成年後見制度(法定後見制度、任意後見制度)、苦情解決の制度、第三者評価の制度、高齢者虐待防止法、障害者虐待防止法、児童虐待防止法、さらには、個人情報保護に関する制度や医療にかかわる諸制度(医師法、医療法、生活保護制度)などを学びます。

5.  地域共生社会の実現に向けた制度や施策

地域共生社会の考え方と地域包括ケアのしくみについての基本的な知識を学習します。

 

 

介護の基本Ⅰ(10時間)

<到達目標>

・介護福祉士制度の沿革、法的な定義・業務範囲・義務などを理解している

・個別ケア、ICF(国際生活機能分類)、リハビリテーションなどの考え方を踏まえて、尊厳の保持、自立に向けた介護を展開するプロセスなどを理解している

・介護福祉士の役割と機能、職業倫理、身体拘束禁止・虐待防止に関する法制度などを理解して、倫理を遵守している

 

1.介護福祉士の役割と制度

介護福祉士を取り巻く状況、社会福祉士及び介護福祉士法の制定・改正、介護人材のキャリアパス(資格取得方法の一元化、実務者研修の位置づけ)について学習します。

介護予防や看取り、災害時における介護福祉士の役割を学びます。

2.尊厳の保持、自立に向けた介護の考え方と展開

利用者に合わせた生活支援、自立に向けた支援、ICFの概念・考え方、介護実践においてのリハビリテーション、自立に向けた個別ケアの考え方などを学んでいきます。

3.介護福祉士の倫理

専門職に求められる法的規定・行動規範、日本介護福祉士会倫理綱領(作成の経緯、内容など)について学習します。

介護の基本Ⅱ(20時間)

<到達目標>

・介護を必要とする高齢者や障害者などの生活を理解して、ニーズや支援の課題を把握することができる

・チームアプローチに関わる職種や関係機関の役割、連携方法に関する知識を習得している

・リスクの分析と事故防止、感染管理など、介護における安全確保に関する知識を習得している

・介護従事者の心身の健康管理や労働安全対策に関する知識を習得している

 

1.介護を必要とする人の生活の理解と支援

その人らしさの理解、高齢者・障害のある人の暮らしと支援の実際、介護を必要とする人の生活環境の理解について学習します。

2.介護実践における連携

多職種連携の意義と目的、チームを構成するメンバー(福祉職や医療職、栄養士、調理員、送迎を担う人、事務を担う人、家族、近隣の人、ボランティアなど)の理解、地域連携についての理解について学びます。

3.介護における安全の確保とリスクマネジメント

介護におけるリスクマネジメント、リスク回避と尊厳の保持、リスクマネジメントの仕組みと必要性、介護事故発生時の対応・報告・防止、感染対策・発生時の対応などを学習します。

4.介護従事者の安全

健康管理の意義と目的、こころの健康管理として「燃え尽き症候群」、からだの健康管理として「介護と腰痛の関係性や腰痛の種類」、介護職員が安心して働ける労働環境などについて学習します。

コミュニケーション技術(20時間)

<到達目標>

・利用者や家族とのコミュニケーション、相談援助の技術を修得している

・援助関係を構築し、ニーズや意欲を引き出すことができる

・利用者の感覚、運動知識などの機能に応じたコミュニケーションの技法を選択し活用できる

・状況や目的に応じた記録、報告、会議などでの情報の共有化ができる

・チームマネジメント(組織の運 営管理、人材管理、リーダーシッ プ・フォロワーシップ等)に関す る知識を 理解し、活用できる。

 

1.介護におけるコミュニケーション

本人、家族との支援関係を構築し、意思決定を支援することや、コミュニケーションを学ぶ意味(意義)や目的、役割についての基本的知識を学びます。

2.介護におけるコミュニケーション技術

コミュニケーション技法について学習していきます。具体的には、話を聴く、感情表現を察する、納得と同意を得る、相談・助言・指導、利用者の意欲を引き出す、利用者と家族の意向を調整する技法となっています。

3.介護場面における利用者・家族とのコミュニケーション

コミュニケーション障害についての理解、視力・聴力・高次脳機能障害、失語症、構音障害、認知症などの各障害に応じたコミュニケーション技術を学習します。

4.介護におけるチームのコミュニケーション

チームのコミュニケーションについての概要や方法、記録の意義と目的、種類、情報の保護と管理など、情報の共有化に関する内容を学びます。

チームマネジメント(組織の運営管理、人材管理、リーダーシップ、フォロワーシップ等)に関する知識を学習します。

生活支援技術Ⅰ(20時間)

<到達目標>

・生活支援におけるICFの意義と枠組みを理解している

・ボディメカニクスを活用した介護の原則を理解し、実施できる

・生活支援技術の基本(移動、移乗、食事、入浴・清潔保持、排泄、着脱、整容、口腔清潔、家事援助など)を修得している

・生活環境の整備、福祉用具の活用などにより、利用者の環境を整備する視点、留意点を理解している

 

1.生活支援とICF 自立支援

介護職が行う生活支援、生活を把握する意味や方法、ICFについての概要を学習します。

自立に向けた生活支援技術の基本を学びます

2.居住環境の整備と福祉用具の活用

居住空間の意義、生活空間の介護、福祉用具についての理解と生活で福祉用具を活用する視点について学びます。

3.移動・移乗の介護技術の基本

「なぜ移動をするのか」という基本的な知識、体位変換の介助についての理解、実際の車いすや歩行の介助についての重要性を学習します。

4.食事の介護技術の基本

なぜ食事をするのか、食事の介助方法や配慮すべきポイントについて学びます。

5.入浴・清潔保持の介護技術の基本

入浴・清潔保持を行う意味、入浴介助を行う際の配慮すべきポイント、入浴中の事故防止などを学びます。

6.排泄の介護技術の基本

排泄に関する基本的知識(排泄とは、排泄行為について)、排泄の介護の特徴、排泄の介護における自立支援などを学習します。

7.着脱、整容、口腔清潔の介護技術の基本

身支度を整える意味や効果、衣服着脱・整容口腔清潔の介助について学習します。

8.家事援助の基本

生活と家事の理解、調理の援助、洗濯の援助、掃除・ごみ捨ての援助、衣服の補修・裁縫の援助、衣服・寝具の衛生管理、買い物の援助などを学びます。

生活支援技術Ⅱ(30時間)

<到達目標>

・「移動・移乗「食事」「入浴・清潔保持」「排泄」「着脱、整容、口腔清潔」「睡眠」「終末期の介護」のそれぞれについて、利用者の心身の状態に合わせた自立に向けた生活支援技術、福祉用具などの活用、環境整備を行うことができる。

・  人生の最終段階における介護を習得する。

 

 

1.移動・移乗の介護

一部介助を要する利用者の体位変換の介助、車いすでの介助の方法、移動・移乗に関する福祉用具とその活用方法について学びます。

2.食事の介護

一部介助・全介助を要する利用者の食事介助の方法、食事に関する福祉用具とその活用方法、誤嚥・窒息・脱水の予防などについて学びます。

3.入浴・清潔保持の介護

一部介助・全介助を要する利用者の入浴介助の方法、入浴に関する福祉用具とその活用方法を学習します。

4.排泄の介護

一部介助・全介助を要する利用者の排泄介助の方法、排泄に関する福祉用具とその活用方法、頻尿、尿失禁、便秘、下痢、便失禁への対応などを学習します。

5.着脱、整容、口腔清潔の介護

一部介助・全介助を要する利用者の衣服着脱介助の方法、整容・口腔清潔の介助方法について学びます。

6.睡眠の介護

睡眠の役割、種類、睡眠の介助方法、睡眠に関する用具とその活用方法、睡眠と薬について学習します。

7.終末期の介護

終末期について理解しながら、介護のポイント、家族だけでなく介護職員への支援について学びます。

8.  福祉用具等の活用

利用者の心身の状態に合わせ、自立に向けた環境整備、福祉用具の活用を学びます。

介護過程Ⅰ(20時間)

<到達目標>

・介護課程の目的、意義、展開などを理解している

・介護課程を踏まえ、目標に沿って計画的に介護を行う

・チームで介護課程を展開するための情報共有の方法、各職種の役割を理解している

 

1.介護課程の意義と目的

介護の本質や介護課程を展開する意味、必要性、活用について学習します。

2.介護課程の展開

介護職員の仕事と介護課程の関係、介護計画立案のポイントや実施・評価について学びます。

3.介護課程とチームアプローチ

ケアマネジメントの定義、介護課程とケアマネジメントの関係性、チームアプローチの必要性、チームケアにおける介護職の役割を学習します。

介護過程Ⅱ(25時間)

<到達目標>

・情報収集、アセスメント、介護計画立案、実施、モニタリング、介護計画の見直しを行うことができる

 

1.介護職による介護課程の進め方

介護課程の考え方、介護課程の展開と利用者へのかかわり方の変化、思考過程の訓練、さらにはケアマネジメントをふまえた介護課程の展開を学びます。

2.介護課程の実践的展開

介護課程の展開を事例で学ぶことで、一連の思考過程をトレーニングしていきます。事項目より、具体例で学んでいきます。

3.施設で暮らす高齢者の介護課程

4.在宅で暮らす高齢者の介護課程

「施設で暮らす高齢者」「在宅で暮らす高齢者」それぞれの事例を紹介。アセスメント、計画の立案、実施、評価の一連の流れを見ていきます。

介護過程Ⅲ(45時間)

<到達目標>

・実務者研修課程で学んだ知識、技術を確実に習得して活用できる

・知識技術を総合的に活用し、利用者の心身の状況などに応じて介護課程を展開し、系統的な介護を提供できる

・介護計画をふまえて、安全確保・事故防止、家族との連携・支援、他職種・他機関との連携を行うことができる

・知識・技術を総合的に活用し、利用者の心身の状況などに応じた介護を行うことができる

 

1.利用者の特性に応じた介護課程の実践的展開

生活することの意味、人生の尊さ、介護職の仕事の魅力について学びながら、事例をもとに介護課程の展開を体験します。

例:

・片まひのある高齢者の夢の実現に向けた支援

・在宅で終末期を迎える高齢者と家族の生活支援

・都会に住む一人暮らしの高齢者の生活支援

・介護老人保健施設で生活する利用者への支援

こころとからだのしくみⅠ(20時間)

<到達目標>

・介護に関係した体の構造や機能に関する基本的な知識を修得している

 

1.移動・移乗に関連するからだのしくみ

基本的な姿勢(臥位、座位、立位)からはじまり、寝返りや起き上がり、立ち上がり、歩行動作などのからだのしくみについて学習していきます。

2.食事に関連するからだのしくみ

口腔内のしくみ、摂食と嚥下運動、消化器のしくみなどの基本知識、代償的な栄養摂取法について学んでいきます。

3.入浴・清潔保持に関連する体のしくみ

皮膚のしくみ、発汗のしくみ、入浴と清潔保持の意味について学習します。

4.排泄に関連するからだのしくみ

尿または便排出、人工膀胱、人工肛門のしくみとケアについて学んでいきます。

5.着脱、整容、口腔清潔に関連する体のしくみ

毛髪、爪、口腔内のしくみ、着脱、整容、口腔清掃の意味を学習していきます。

6.睡眠に関連するからだのしくみ

自律神経系と睡眠、成長ホルモンと睡眠の関係、さらにはこころの仕組みとして、ストレスと睡眠、うつ病と睡眠の関係性についても学習していきます。

こころとからだのしくみⅡ(60時間)

<到達目標>

・人間の基本的欲求、学習・記憶などに関する基本的知識を修得している

・生命の維持・恒常、人体の部位、骨格・関節・筋肉・神経、ボディメカニクスなど、人体の構造と機能についての基本的知識を修得している

・からだのしくみ、心理・認知機能などについての知識を活用して、アセスメント、観察、介護、他職種との連携が行える

 

1.人間の心理

人間の欲求の基本的欲求、こころの仕組みの基礎(思考のしくみ、学習のしくみ、記憶のしくみ他)について学んでいきます。

2.人体の構造と機能

生命の維持・恒常のしくみ、人間のからだのしくみ、ボディメカニクスの活用を学習していきます。

3.移動・移乗における観察のポイント

移動・移乗を阻害する要因の理解、変化に気づくための観察ポイント、医療食との連携ポイントを学んでいきます。

4.食事における観察のポイント

食事を阻害する要因の理解、変化に気づくためのポイント、医療職との連携ポイントについて学習します。

5.入浴・清潔保持における観察のポイント

入浴を阻害する要因の理解、変化に気づくためのポイント、医療職との連携ポイントを学んでいきます。

6.排泄における観察のポイント

排泄を阻害する要因の理解、変化に気づくためのポイント、医療職との連携ポイントを学習していきます。

7.着脱、整容、口腔清潔における観察のポイント

身じたくを阻害する要因の理解、変化に気づくためのポイント、医療職との連携ポイントを学習していきます。

8.睡眠における観察のポイント

睡眠を阻害する要因の理解、変化に気づくためのポイントについて学んでいきます。

9.終末期における観察のポイント

終末期についての取り組みや看取りの現状理解、終末期の変化と特徴、死後の対応、医療職との連携ポイント、家族へのケアについて学んでいきます。

発達と老化の理解Ⅰ(10時間)

<到達目標>

・老化に伴う心理的な変化の特徴と日常生活への影響を理解している

・老化に伴う身体的機能の変化の特徴と日常生活への影響を理解している

 

1.こころの変化と日常生活への影響

老化が及ぼす心理的影響、さらには自己概念と生きがいの視点による影響についても学習します。

2.からだの変化と日常生活への影響

加齢に伴う身体機能の変化と日常生活への影響について、姿勢の変化や皮膚の変化、さらには免疫機能・感覚機能などのさまざまな機能の変化についても学びます。

発達と老化の理解Ⅱ(20時間)

<到達目標>

・ライフサイクル各期の発達の定義、発達段階、発達課題について理解している

・老年期の発達課題、心理的な課題と支援の留意点について理解している

・高齢者に多い症状・疾病などと支援の留意点について理解している

 

1.人間の成長・発達

発達の定義、生理的発達・心理的発達とは何なのか、発達段階と発達過程について学習します。

2.老年期の発達・成熟の心理

老年期の定義、老年期の心理的課題と適応、要介護状態と高齢者の心理、不適応状態を緩和する心理を学びます。

3.高齢者に多くみられる症状・疾病など

高齢者に多くみられる症状・訴えとその留意点、介護を要する高齢者によくみられる病気・病態を学習します。かなり覚えるボリュームが多い項目といえるでしょう。

認知症の理解Ⅰ(10時間)

<到達目標>

・認知症ケアの取り組みの経過を踏まえて、今日的な認知症ケアの理念を理解している

・認知症による生活上の障害、心理・行動の特徴を理解している

・認知症の人やその家族に対する関わり方の基本を理解している

 

1.認知症ケアの理念と視点

認知症ケアの理念と視点について理解を深めていきます。

2.認知症による生活障害、心理・行動の特徴

「人」と「生活」の理解、、認知症の中核症状・行動、心理症状、意識障害の理解を深めていきます。

3.認知症の人との関わり、支援の基本

認知症の人と関わる上で、知っておくべきこと、確認しておくべきこと、関わり方の基本を学習します。

認知症の理解Ⅱ(20時間)

<到達目標>

・代表的な認知症の原因疾患、症状、障害、認知症の進行による変化、検査や治療などについての医学的知識を理解している

・認知症の人の生活歴、疾患、家族・社会関係、居住環境などについてアセスメントして、その状況に合わせた支援ができる

・地域におけるサポート体制を理解して、支援に活用できる

 

1.医学的側面からみた認知症の理解

認知症とは何なのか、脳の機能と認知症、老化と脳の変化、認知症の診断の課程、認知症の原因疾患とその病態、治療と予防について学ぶ項目です。

2.認知症の人や家族への支援の実際

認知症ケアの進め方、初期・中期・後期の認知症への介護、認知症ケアにおけるチームでのアプローチや地域でのサポート体制(新オレンジプラン、認知症サポーターなど)について学習します。また、家族介護者の役割、家族へのレスパイトケアも重要なポイントです。

3.  本人主体の理念

認知症の人の生活歴、疾患、家族、社会関係、居住環境等についてアセスメントし、本人主体のケアの展開について学びます。

障害の理解Ⅰ(10時間)

<到達目標>

・障害の概念や障害者福祉の歴史を踏まえて、今日的な障害者福祉の理念を理解してる

・障害(身体・知的・精神・発達障害・難病など)による生活上の障害、心理・行動の特徴を理解している

・障害のある人やその家族に対する関わり・支援の基本を理解している

 

1.障害者福祉の理解

国際障害分類と国際生活機能分類、障害者福祉の基本理念について学習します。

2.障害による生活障害、心理・行動の特徴

障害の定義、障害者基本法や障害者総合支援法、身体障害者福祉法などについての理解、身体障害・知的障害・精神障害・高次脳機能障害・発達障害による生活上の障害と心理・行動の特徴、難病による心理・行動の特徴と援助を学習します。

3.障害のある人や家族への関わり・支援の基本

障害児(者)への関わりの基本から、家族の理解と障害の受容支援、介護負担の軽減について学んでいきます。

障害の理解Ⅱ(20時間)

<到達目標>

・様々な障害の種類・原因・特性、障害に伴う機能の変化などについての医学的知識を修得している

・障害のある人の障害、家族・社会関係、居住環境などについてアセスメントして、その状況に合わせた支援ができる

・地域におけるサポート体制を理解して、支援に活用できる

 

1.医学的側面からみた障害の理解

視覚障害、聴覚・言語障害、運動機能障害、心臓機能障害、腎臓機能障害、呼吸機能障害、膀胱・直腸機能障害、ヒト免疫不全ウィルスによる免疫機能障害、肝臓機能障害、知的障害、高次脳機能障害、発達障害、難病それぞれについて理解し、知識を深めていきます。

2.障害のある人やその家族への支援の実際

基本的視点にもとづいた個別支援の重要性、家族の状態の把握と介護負担の軽減、地域におけるサポート体制の実際について、学んでいきます。

3.  障害の特性に応じた支援の実際

障害の特性、家族、社会関係、居住環境等についてアセスメントし、その状況に応じた支援を学びます。

医療的ケア(50時間)

<到達目標>

・医療的ケアを安全に実施するための基本的知識を理解している

・医療的ケアに関連する法制度や倫理などを理解している

・感染予防、安全管理体制などについての基本的知識について理解している

 

1.医療的ケア

医療提供のしくみ、改正法による喀痰吸引等の概要、医療的ケアと喀痰吸引等の背景、経管栄養の概要、医療行為、研修の種類(第1号、第2号、第3号)について学習していきます。

2.安全な療養生活

安全に喀痰吸引や経管栄養を提供する重要性、救急蘇生について学んでいきます。

3.清潔保持と感染予防

感染予防、介護職員の健康管理、療養環境の清潔、消毒法、消毒と滅菌を学習していきます。

4.健康状態の把握

身体・精神の健康、健康状態を知る項目(バイタルサインなど)、急変時の対応と事前報告について学んでいきます。

 

※医療的ケアについての演習(喀痰吸引のケア・経管栄養のケア・救急蘇生法)の実施もあります。また、実務者研修の医療的ケアでは、基本研修の第一号、第2号の内容となっています。第3号の基本研修については別途受講する必要があります。

演習は日程数に関係なく、規定回数(口腔内吸引、鼻腔内吸引、気管カニューレ内吸引、経管栄養、経鼻経管栄養、それぞれ各5回)を修了するまで行う。

 

 

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