介護現場のチームワークⅡ
試し読みページ

著書介護現場のチームワークⅡに収録の

3つのエピソードをこちらで公開します

【言わなきゃわからない】
 

「話せばわかる」

「言わなわからん」

⁡私が現役の頃に直属の部下であったユニットリーダーに懇々と言っていたこと。

 

⁡「あの人が動いてくれません!」

「御利用者への関わりが悪いです!」

そんな報告を受けることがしばしばあった。

 

その際に自分は

「そのことをちゃんと伝えた?悪気なく知らないこともあるし。その人としっかり向き合った?」

⁡しっかり指導したのか?

しっかり教えたのか?

なぜそれがダメなのかを「しっかり向き合って話したのか?」

 

人のせい→他責にして

自分の指導の甘さ、向き合い方の足りなさを棚に上げてはいけない。

他責から自責。話せばわかる、あなたが言わないとわからない。

⁡主任リーダーの方から相談を受けた際に

この向き合い方ができていない人が、半数くらいいるような気がしてならない。

 

しっかり向き合う 

しっかり話すこと

言葉にしなきゃ人には伝わらない。

私の好きなプロレスラー 内藤哲也さんの言葉である。

暗黙の了解という言葉があるが

それは「双方」が理解しているときのみ

発動するものだと思う。

 

 

【バラバラなケアで困るのは?】

 

実務者研修に登壇するときに、声を大にしてお伝えしているのは

「バラバラなケアで困るのは御利用者」ということ。

至極当たり前のように思うことだか

できていない事業所さんがとても多いことに気づいた。

 

そもそも

「バラバラなケア」が「ダメなこと」という認識がない。管理者主任が容認している。

「その人らしさを大切に」

もしかしたらそんな理念があるのかもしれないし、御利用者にとってはそれが正解。

しかし、サービスの品質は一定のものを提供するのがサービス業なのでは?そこの個人差はできるだけなくすべきでは??

 

例を挙げると

「あの人のおむつの当て方はパット3枚だけど、私の時は嫌だからパット1枚にしている」

「私の時は入浴の手順をこうしているけど、他の人は違うと思う」

介護現場で聞かれる「私の時は」というワード。

 

私の著書

「介護のプロを育てたい」の中でも書かせていただいた

「バラバラなケアと臨機応変は違う」ということ。

「私の時は」が全てダメというわけではない。

ただ「いいケア」をしている人と、不適切なケアをしている人がいるのであれば

「いいケア」に皆が合わせれば良いと思う。

 

 

現場を良くする最短ルートは?】

 

介護現場を良くしたい

介護現場の質を上げたい

介護主任やリーダーはそう願い、全体での職員研修の機会を設ける。

できるだけ多くの人に聞いてもらうための調整を頑張ってくれる。とても必要なこと。

みんなで聞いた方が近道のような気もするし、多くの人に学んでもらった方がよいと思う。

 

 ただ、研修を受けてどんどん現場が変わるならきっと良い施設だらけだろう。

職員研修を皆で受けるよりも

もっと早く早く現場を変える方法がある。

 

 どうするといいか?それは

オセロを白に変えていくかの如く

良い介護観を持った介護職を1人ずつ増やしていく

遠回りのようで1番の近道だと思う。「1人ずつ」がポイント。仲間を増やしていく。

 

「この人ならわかってくれる」

「この人となら現場を変えていける」

「この人はみんなに影響を与えてくれる」

という人を見極めて一本釣りをする。

〜目次〜

1章 介護リーダーに願うこと

〜現場を変えるのはリーダーの質〜

 

1.管理者主任の説明責任

 

2.根拠が語れないから曖昧になる

 

3.言わなきゃわからない

 

4.バラバラなケアで困るのは?

 

5.現場を良くする最短ルートは?

 

6.あなただけができていても意味はない

 

7.業務という魔物

 

8.現場を知らない管理者主任

 

9.介護リーダーの役割

 

10.介護リーダーのやり甲斐について

 

11.介護リーダーのやり甲斐その2

 

12.新米リーダーが陥りがちな心理状態

 

13.自分のチームを作る

 

番外編 

〜リーダー入替え戦のすすめ〜

 

 

第2章 介護職への提言 2023年度

〜現場職員との対話で思うこと〜

 

14.「介護」を難しくする必要はない

 

15.テクノロジーも良いけれど

 

16.介護ロボットの目的を間違えるな

 

17.負の感情 あるよねー

 

18.意識より知識より「組織」?

 

19.介護職のセンス→普通の感覚

 

20.職域へのこだわりとプロ意識

 

21.介護と介護業務 分けて考える

 

番外編

〜原点回帰〜

 

 

第3章 介護現場のリアル

〜教科書には載らない業界のリアル〜

 

22.介護現場の人間関係の悪さの正体

 

23.現場の質の薄まり

 

24.悪気なく知らない現場

 

25.悪気なく知らない家族

 

26.介護リーダーの処遇を上げて!!

 

27.動画研修でいいの?

 

28.家族からのクレームはなぜ多様化しているか?

 

29.人格尊重義務への違反〜高齢者虐待〜

 

30.一部の劣悪な事業所のニュースが増える??

 

31.介護現場の革新を紐解く

 

32.なんのためのグループホーム内での調理?

 

33.後継者不足倒産を避けるために

 

34.M&A

 

35.一般人の感覚と介護現場

 

番外編

〜流行病の後の介護現場〜

 

【あとがき 自律】

36.その決断をしたのはあなた??

 

37.自分で考えてくれ!

お気軽にお問合せ・ご相談ください

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
090-4794-0249